2024年(令和6年)4月から岩手県立病院医学会会長を務めている胆沢病院の鈴木俊郎です。これまでは宮田剛前会長のもと学会委員として本学会に携わらせていただきましたが、今後は学会長として本学会の発展に寄与できるように取り組みますのでよろしくお願い申し上げます。
 本学会は、1969年(昭和44年)に「医学の研究と会員相互の医学知識の交流をはかり、もってその進歩発展に寄与し、あわせて岩手県営医療の向上を図ること」を目的に設立されました。会員は、岩手県立病院に勤務する正規医師、正規歯科医師及び初期臨床研修医であり、現在の会員数は約700名です。行う事業は、「総会および春季学術集会の開催、医学会雑誌の発行、専門分野毎の分科会の開催、その他必要な事業」です。学会役員は、副会長(中央病院臼田昌広先生)・各病院代表評議員・分科会代表世話人・学会委員・編集委員で構成されています。岩手県立病院医学会雑誌は、昭和36年創刊で毎年2巻発行しており、これまで1300件以上の論文を掲載しています。

 岩手県立病院は、20の病院と6つの診療センターで構成されますが、基本理念である「県下にあまねく良質な医療の均てんを」を実現するために、本学会は「医師の研鑽」と「県立病院相互の交流」を通して県医療に貢献しています。会員の皆様がご自身の成長の場として本医学会をうまく活用していただくことを熱望しています。初期研修医の皆様が初めて学会発表を行う場として、論文を投稿する学会として、本学会は最適ですので積極的に参加してください。そして本学会における皆さんの活躍が県医療の向上につながります。期待しております。

 私は、1988年(昭和63年)に胆沢病院で研修を開始しましたが、私の初めて学会発表も論文投稿も本学会です。学会発表時、とても緊張しましたが無事に発表できた充実感は鮮明に記憶に残っています。また、努力して受理された論文は、やっと生まれてきた我が子のように愛(いと)おしく、掲載された岩手県立病院医学会雑誌は私の宝物です。医師として成長させてくれた岩手県立病院医学会に私はとても感謝しており、本医学会の会長に選任された際には「本医学会へのお礼をするつもりで頑張ろう」と思いました。

 「会員の皆様の役に立ち、岩手県の医療の向上に寄与する」ことを目標に本学会を運営してまいりますので、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

岩手県立病院医学会 会長 鈴木 俊郎(県立胆沢病院副院長)